ひきこもり支援、本人視点で対応 

厚労省、自治体向け初指針
振角大祐 2024.04.30
誰でも

ひきこもり支援、本人視点で対応 厚労省、自治体向け初指針

わたしの経験になることをお許しください。古民家開放をしていると、ひきこもり状態にある方の行き先として、家族や支援者が古民家を外出先や過ごす場所の候補として、相談に来ることがあります。

その人たちのなかで、実際に古民家にいらした方は、ほとんどいません。そして、いらっしゃる方も、何回かいらして来なくなったりします。次、いつか来るかもしれないので、来なくなったは違うかもしれません。たまたま今はいくタイミングじゃないだけかもしれません。

これまでの「問題解決型」から「寄り添い型」への転換が求められていると記事にもあります。しかし、「問題解決」もですが「寄り添う」も本当に難しいのではないでしょうか。解決はできなくても、寄り添っていられる関係というのをどう維持していくのか、このあたりは日々現場にいる人たちに聞いてみたい部分です。

 おそらく、解決を求めるときと一緒に悩みを抱えてもらう時間のどちらかが必要と分けられるものではなく、その間はグラデーションのように存在するのだと思います。解決はできなくても一緒に問題を抱えてくれるには、その何も結果が得られないようにみえる時間を、行政や支援者が評価できるのかという課題が出てくるはずです。いまは、寄り添うだけでは評価されないのではないかと思います。その意味をどう社会として認めていくのか。寄り添うことをどう具体的な方法に落とし込むのでしょうか。

 なにより社会の意識の変化が必要です。働くこと、外に出るなど、その人が変わることを求めるのではなく、その人の生きづらさの原因の社会を変えていくことが必要です。その人が出てもいいかと思える社会をどう作っていくのかだと思います。

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